母父トニービン

明るいところで読んでね

藤田、騎手やめるってよ

 

騎手の藤田伸二が現役を引退した。

 

 

めちゃめちゃ個性的な大物なのに、今回あんまり思うところがないのはなんなんだろう。騎手の一分を読んでないからかな。書けば何か思うかもしれないから書こう。

 

っていうかどこも全体的に扱いが小さい。アンタッチャブルというか、もうそういう存在に近いのかもなぁ。

 

藤田といえば・・・シルクジャスティス、初期のアドマイヤドンショウナンカンプトランセンド、あとなぜかチェックメイトのイメージも強い。ヒルノダムールは馬自体のイメージが俺の中で薄い。

騎手としてはそんなに好きでも嫌いでもなかった。競馬ゲームでもわざわざ指名して乗せるようなこともなかった。そうそう藤田は競馬ゲームに名前使うなってクレームつけたから絶対本名で登場しないんだよね。

正直シルクジャスティスに乗ってた時点でメジロブライト派の俺からしたらもう敵だもんね。こういう最初に持ってしまったイメージはなかなか拭えない。以降もアドマイヤドンよりプリエミネンストランセンドよりエスポ君。ドンは応援し始める頃はもうアンカツだったもんなぁ。ほんとにショウナンカンプくらいかも。

 

あ、タケノベルベットエリザベス女王杯動画)の3~4コーナーすごいよ。超大穴なのに手応えがアニマル梯団なの。間違えた、バツグンなの。俺の好きなニホンピロアワーズよりすごいかも。

と思ってJCDの動画見たらニホンピロアワーズのほうが凄かった。ガハハ。ああ、このレース、トランセンドはもうここまでか・・・と引導を渡されるレースだったなぁそういえば。

 

藤田伸二騎手引退メッセージ UMAJIN.net

 

主張してることはよくわかるし、うんうんそうだなぁと頷きながら読んだけど、藤田もこう言ってるし・・・という流れで一緒になって体制を批判する気にならないのは何なんだろう。その通りとも思うし、そこに正当性はあるように思えるんだけど・・・。

たぶんあれだな、テレビで元ヤンキーの先生とかたまに見て、凄く良いこと言うなぁとは思っても俺の担任もこんな人だったら良かったのになぁとは思わないのと似ている。

似ている…… あ、これシャアの物真似なんでその感じで再生して下さい、さんはい。似ている……

 

俺がエージェントについてよくわかってないというのもある。そのへん全然興味ないし。そうそう今は調教師やってる中舘はエージェントが浸透する前は営業がすげー上手くてバンバン良い馬をゲットしてたらしいね。

エージェント制度は大久保洋吉吉田豊のような師弟関係が薄れるのを助長してたりするのかな。まあ薄れたからエージェントが広まったのかもしれないし、卵が先かニワトリが先か、みたいな話ではあるのだけど。

 

 

藤田は暴れん坊でも競馬に行ってクリーンなところとか、良くも悪くも昔の不良がそのまま大人になったって印象なんだよね。昔はよく後輩騎手を教育の一環としてシバいたりしてたらしい。

俺が逃げたらお前は引け、なんて後輩を脅してでも逃げる"恫喝逃げ"なんてのもあると噂されてて、札幌では藤田が逃げたら勝ち確定くらい言われてたし(パチンコかよ)、また俺も実際にそういうシーンを何度も目にしたから、正直藤田のせいで一時期は札幌競馬はあまり買う気にならなかった。

まぁ事実がどうなのか知らないけど既にそういうイメージを持っていたからフサイチパンドラがギリギリ逃げ切った札幌記念は「なんだこのレース、アホらし」と思ったもん。

 

 

そしてアドマイヤドンで勝った朝日杯の最終コーナーで言ったといわれる「どけ!どかんと殺すぞ!」は俺の中ではあまりにも有名。

わかんないよ、わかんないけど、フェアプレー精神は素晴らしいと本気と書いてマジで思うし、厳しい人もいて然るべきだと思うけど、競技中に後輩に向かってどかねぇと殺すぞって叫ぶ先輩がフェアプレー賞だ特別模範騎手だって言われても・・・という思いはどこかにある。熱意とそういう行動が表裏一体という部分もあるんだろうけどさ。

 

なんなの?クリーンなの?ダーティーなの?どっち?

しかも同期が四位と安田康(たしか藤田はひとつかふたつ年上だけど)とかこの代ヤバいやつばっかじゃん。

 

まあ本物の正義なんて嘘臭いし藤田や四位みたいなのも人間味があって良いけどね。

 

 

最近の大レースでの降着というと、昨年の秋華賞ブエナビスタでしょうか。被害馬に乗っていたのは、藤田騎手。

「俺様を邪魔した奴は、降着にでもなればよろしいやん」って感じだったのか分かりませんが、アンカツはこの降着には納得していない様子でしたし、二人の人間関係はマズくならないのですかね。

そのあたりは私には分かりませんが、繰り上がっても1着にはなれないのに、よくアンカツの騎乗に物申したなぁ、と思ってしまいます。

被害を強く主張することで、得るもの以外に失うものも少なからずあると思うんです。もちろん、処分を決定したのは藤田騎手ではなくJRAですし、そんな単純な話ではないのでしょうけど。

四位洋文: ノーマネーの一口馬主日記リターンズ

 

藤田も愚直というか不器用な道を敢えて選んでいるんだよなー。もちろんこれからもそうなんでしょう。

見方によってはその姿勢は相当に格好良いし、もちろん騎手として腕も確かで後輩に騎乗技術やなんかを熱く語ったりもするらしいけど、でもきっと後輩からしたらあまりついていきたいような先輩ではないだろうなぁ。深く付き合うとしたら捨てなきゃならんものが多そう。

 

でもなんか、こういう人が競馬会でなんとなーく腫れ物扱いというか、多くの関係者が少し距離を置いたところから遠巻きに、なんかさぁ〜藤田の例の本読んだんだけどさぁ〜なんかねぇ〜ちょっとねぇ〜あんまりねぇ〜、みたく噂されたり、時にはわざと聞こえるようにあることないこと言われたりしてたのかもなぁ、と思うとすごく切なくなる。想像だけど。

 

藤田伸二の年度別成績|競馬データベース - netkeiba.com