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母父トニービン

明るいところで読んでね

エンドロールが流れてくる

 

物事の結果が出てないのに頭の中で勝手にエンドロールが流れてくることがあるんですよ。
スポーツ漫画とかである、最後の試合開始ー!ってとこで物語が終わるあの感じ。ろくでなしブルースの最終回とか。
 
 
最初に感じたのはディープインパクト凱旋門賞。もう10年前か。
レース前の返し馬で綺麗な芝生の上を走っている姿を見て、妙に穏やかな心持ちでいた。歴代最高と思える馬と騎手のコンビがこれから日本競馬の全てをぶつける・・・あぁ、夢をありがとう、みたいな気持ちになっちゃって戦う前に胸がいっぱいになった。
そういう大一番だったのにレース前に気が抜けたことで冷静に見ていた。スタートからしばらくは、馬が走っているのを背景にエンドロールが流れているのを見るような、変に落ち着いた気持ちだったなぁ。自分でも不思議なほど負けという現実をすんなり受け入れられた。
 
2度目は一度きりのライブに向けて組んだバンドの本番、舞台袖からステージに向かい楽器の準備をして演奏を始めるまでのあいだ。映画のラストシーンに自分がいるようだったのをよく覚えている。
俺のそもそもの実力不足が大きかったのもあるけど、うまく集中できずに1曲目の入りからどうも自分だけ離れたところにいるような演奏になってしまった。
メンバーが古い友達だったのと、みんな巧い人だったのもあってライブ当日までは特別な期間だったよ。
 
 
そして昨日が3度目だった。
9回に中崎がマウンドに走って向かう。投球練習の後にバッターが打席に入ったところで、エンドロールが流れてきた。
めっちゃいい球投げて三振三振と抑えた後に長野がヒットで出るのがまたいいんだよね。映画っぽい。何を見てるんだろう俺。もう現実感なんて全くなかった。そんで最後の亀井がまた粘るんだこれが。
やはり優勝の瞬間は変に冷静だった。「そうかー」とぼんやり眺めていた。カープの選手が嬉々としてマウンドに集まる中で、抱き合う黒田と新井の姿を見てようやく感情がこみ上げてきた。新井より黒田のほうが泣いてんだもん。
 
段取りが全てが整って天命を待っている(若しくはもう自分がどれだけやれるか、というだけの)状況になるとエンドロールが流れてくるのだろうか。客観的に眺めているような状態になる。
 
 
NHKで放送してるって知らなかったから日テレ系のとこで見てたんだけど、胴上げが始まった時に、何がメークドラマじゃ!何が完全試合じゃ!ザマーミロ!ボケ!って2秒くらい思った。
 
そこに出てた野村前監督のコメントもよかった。
「若い選手にはこの優勝で自信を深めて、この経験を糧にして更に成長してほしい」
「球団が大きいスタジアムを作るところから始まって、お客さんが大勢入って応援してくれるようになって、選手達のモチベーションも高まって更に頑張るようになって、それで今回の優勝があるんだと思います。いや、球団におべっか使うわけじゃなくて、本当にそう思いますね」
あまりにもいいこと言い過ぎて、次に喋る順番の山本浩二がなんか喋りづらそうだったもん。あーそうですね、スタジアムがねぇ、みたいな変な感じになってた。
野村はマツダスタジアムになって監督やったからそういうのより強く感じるんだろうなぁ。このへんも生え抜きの多い球団ならではかもしれん。
 
ところで野村って全解説者の中で断トツで一番面白いんだよね。カープの監督やるって知って最初に思ったのは解説者やめちゃうのかーってことだったもん。まああの頃は優勝なんて現実的に考えてなかったしな、俺は。最近は山内の解説が割と好き。
というか優勝なんて考えたの去年からだわ。去年しかないと思ってたんだけどなぁ。すごいなぁ。
今年はマエケンが抜けたのに優勝なんて・・・と思ったけどなぁ。そういうもんじゃないんだなぁ。サッカーでも、リバプールから大ストライカーのオーウェンレアルマドリードに移籍した翌年にチャンピオンズリーグ優勝した、ってのがあった。
 
あと25年前は25年前はってそこばっかり話題になってて、まあ別になんでもいいんだけど、日ハムも新庄の時に優勝するまでめっちゃ間隔空いてたからな。カープだけ弱かったわけじゃないから。