むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
(設定ぼやかしすぎだろ嘘松か?)
おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃がどんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。
おばあさんは川から桃を拾い上げると、家へ持ち帰りました。
(もっと擬態語あっただろ)
(洗濯物持って帰れよ)
おじいさんとおばあさんが桃を食べようと切ってみると、中から元気の良い男の赤ん坊が飛び出してきました。
子供がいなかったおじいさんとおばあさんはたいそう喜び、桃から生まれた男の子を「桃太郎」と名付けました。
(ミルクどっから手に入れるんだよ)
(近所になんて説明すんの?)
すくすくと立派に育った桃太郎はある日、「おじいさん、おばあさん、僕は悪い鬼を退治しに、鬼ヶ島へ行ってまいります」と言いました。
おばあさんが作ってくれたきび団子を腰に提げ、旅立ちました。
(ひとりで向かうとか無鉄砲にも程がある、勝算あるのか?)
(お前が生まれた時おじいさんとおばあさんがどんなに喜んだと思ってんだよ、育ててくれた人の気持ち考えろ)
鬼ヶ島へ向かう道の途中、犬が話しかけてきました。
「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけたきび団子、ひとつわたしにくださいな」
きび団子をひとつやると、犬は桃太郎のお供になりました。
(なにいきなり話しかけてきてんだよ)
しばらく行くと、猿が話しかけてきました。
「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけたきび団子、ひとつわたしにくださいな」
きび団子をひとつやると、猿は桃太郎のお供になりました。
(野生の猿を餌付けするのは絶対ダメ)
またしばらく行くと、キジが話しかけてきました。
「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけたきび団子、ひとつわたしにくださいな」
きび団子をひとつやると、キジは桃太郎のお供になりました。
(お供って便利な言葉だな)
(お前飛べるんだからうまくやれば袋ごと奪えるだろ)
こうして、犬、猿、キジをお供に連れた桃太郎は、船で鬼ヶ島を目指します。
(パーティー全員DPSじゃねえかよ)
(金もねえのにどうやって船を調達したんだよ)
鬼ヶ島では鬼たちが酒盛りの真っ最中です。その隙を突いて、桃太郎たちは戦いを仕掛けました。
犬は鬼に噛み付き、猿は爪で鬼をひっかき、キジはくちばしで鬼を突きました。桃太郎は刀で鬼と戦います。
(「我は桃太郎なり!いざ尋常に〜」とかやれよ)
(マジで一人で行ってたらどうするつもりだったんだよ)
鬼を懲らしめた桃太郎は、これまでに鬼が人々から奪った宝物を荷車に積んで、村へと帰りましたとさ。めでたしめでたし。
(奇襲で暴力を仕掛け、金品を奪う。正義とは何か)
(お供の動物はどうなったんだよ。特に餌付けした猿)