よくわからんかった。
ネット上でいくつか感想を見たらみんな「描写がリアル」とかいっててびっくらこいた。
これ、リアルか?みんなちゃんとキャラが立ってて、普通に「邦画」って感じのわかりやすい描写に思えたけど。みんなただなんとなく高校時代が懐かしいだけじゃないのかね。
あれかな。伊集院光が「テレビゲームがどんどん進化して、映像が綺麗になっていく度にすげーすげー言ってたけど、ある段階からはもうあまりにもリアルになりすぎて、逆に現実とのわずかな差ばかり目についてしまう」みたいなこと言ってたんだよ。もしかするとこの映画も、描写がリアルに近いゆえに逆に現実との違いが気になっちゃうのかもしれない。
あの中森明菜のDESIREみたいな髪型の女の子が教室の中で彼氏といるシーンはなかなかすごかったもんな。あれは死んじゃうわ。死んじゃいます。
でもあのシーンでびっくりさせるための落差を作り出そうとして、事前にフリとして校内の購買でDESIREが神木隆之介に「映画できたら教えてね」ってわざわざ話しかけるシーンを入れておくことによって、どんどんリアルさが失われてゆく。
でも屋上でてんやわんや盛り上がるシーンはすごく良かったなぁ。なんか、何がどうよかったとかじゃなくて、「名シーン」という感じだった。
それと野球部のキャプテンね。あれもうバット振らずにはいられないんだろうなぁ。大人なら「引退して次のステップへ進む勇気が出ない」とか自己分析できるけど、ずっとバット振るしかやってこなかったからもうひたすら振るしかないんだよ。そんでもうそんな不器用なのもこれが最後なんだよきっと。引退してひとつ物事にケリがついてしまったら、ひとつ賢くなってしまうんだよ。知らんけど。
そしてそんな姿と正面から向き合えなくて、とっさに隠れちゃう棒読みのイケメン。イケメンでも隠れることあるんだな。まあなんか隠れそうな気はしたけど。
あとバレー部のしごきのシーンね。しごいてるやつのどうしようもないイライラがすごく伝わってきた。こいつはこいつで、でかい声出すしか方法を知らない。キレる17歳かよ。
そう考えたら屋上でチャラ女が男達の暴力を煽っておきながら「やめなよーw」って言っちゃうのもなんかわかるな。みんな自分の持ってるベクトルに進むことしか手段を知らないんだよきっと。不良が自分から不良をやめられないのもそんな理屈なのかもしれない。
あれ?この映画、こうやって咀嚼したうえでもう一回観たらけっこう面白いんじゃないの。ブログってそういうとこあるよね。
小説はけっこう面白かった記憶があるんだよなぁ。あんまり覚えてないけど。また読んでみたい気持ちもあるけど、おじさんが朝井リョウ読むと疲れちゃうんだよ。
俺も穴馬を狙うことでしか自分を表現できないので、マイルCSはダノンザキッドとロータスランドから買った。
ダノンザキッドが直線でめちゃくちゃ狭くなって、おいなんだよそれー!と思ったけど力強く間を割って伸びて2着だった。やるじゃん北村。
2週連続で万馬券的中なんてたぶん初めてだろうな。しかもG1。まあまだ今年マイナスですけどね。誰のせいでマイナスなんだ?と思って調べたら福永とルメールのせいだった。だろうと思ったよ。
あと正攻法でちゃんと3着に入ってくるソダシすごいわ。普通に強い。もうれっきとしたクロフネの代表産駒だね。「れっきとした」って「歴とした」って書くんだな。
サリオスは一度も応援したことなかったけど、なんかさすがに可哀想になってきたわ。