母父トニービン

わたしはウルトラリラックス

mataeigamimasita

 

ルックバック(2024年)☆☆☆☆☆

 

最初に京本と会った帰り道のシーンがめっちゃよかった。なんかもうたまんなくなっちゃって右手と右足が一緒に動いちゃってる感じ。興奮と熱気がキャパを超えて、いつも通りに身体を操れない感じ。誰だ、誰だ、頭の中、呼びかける声は。いやそれ米津のキックバックや。

ほんでこういうアニメ映画を褒める時の常套句だけど、音楽がめちゃくちゃよかった。台詞がないシーンのBGMが感傷的ですげーグッとくる。

あと四コマ漫画が普通に面白い。

 

一番最後の、漫画描いてる後ろ姿もすごくよかった。

それでも彼女は、続きを描くのである。そこに理屈もなければ、ナレーションも入らない。映画だから、人生だから。

 

でも前に漫画で読んだ時も思ったのは、どうやら俺はこの話の核心をよく理解できないみたいなのよね。

「あれ?死んだのって、私のせいじゃん……」っていうあの絶望がどうもピンと来ない。なんでそう思うんだろ?そのまま引きこもらせとけばよかった、と思うのだろうか。そういうことじゃないのかな。

 

ところで「藤野キョウ」ってペンネームで始めちゃったら、後々権利関係で揉めそうだよね。

 

 

 

ゴッドファーザー(1972年)☆☆☆☆☆

 

なんかあのー、子供の頃に繰り返し見ていた『トムとジェリー』の時代のアメリカ感があって、不思議な懐かしさを感じた。自動車の後ろのドアが思ってたのと逆向きに開くし。

あとファイナルファンタジー7のドン・コルネオはこの映画からきてたんだね。ほひー。

 

中盤まで人の顔と名前が覚えられなかったので、話はそんなに楽しめなかった。「ふーん、で、こいつ誰?」が何回かあった。特に、親父がいる病院に来たパン屋がなんなのか全くわからんかった。

でもなんか妙に「映像」が残ってるんだよ。最初の華やかな結婚式とか、映画監督の広い庭とか、ベッドの中の馬の首とか、各ファミリーのボスが集まった会議とか、シチリアをぷらぷら歩いてるシーンとか、兄貴がめっちゃ銃撃されるとことか、ラストのヤクザのボスやってるシーンとか。

これが名作ってやつか。すごいねぇ。

シチリアってのはあんなに開放的な雰囲気の土地なんだねえ。山の斜面の感じとかすげー綺麗だった。夏は暑そうだけどまあ埼玉よりはマシだろう。

 

ほんでどの人がロバートデニーロなの?って後で調べたら続編にしか出てないらしい。なんだよ。続編も3時間あるのかな。調べたら3時間20分だった。ほひー。

 

 

時計じかけのオレンジ(1971年)☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

すごすぎるこの映画。ゴイゴイスー。こんなにイカれた映画なのに、「あれ?今のどういうこと?」ってならなかったのもすごい。

とにかく「画」がすごい。めっちゃくちゃすごい。「画が映える」と書いて映画だもんね。すごいね。すごいわ。

あと、わかりそうでわからないけど俺はこの映画の凄さをギリギリわかったぞ、みたいな気持にさせてくれるのもすごい。

最後ベートーベンでハイになっちゃうオチはなんとなく読めたけど、あのエンディング曲までは読めなかったwww。最後までふざけた映画でマジ最高だった。

 

最初のほうは「単なるサイコパス映画じゃねえかw」と思ってたら途中からなんか話が変わってきて、ただのスーパーサイコパス映画だった。みんなで牛乳飲んでる絵面なんなんだよ。

なんか『限りなく透明に近いブルー』とか『1984』とかそういう退廃的な空気を感じる。(暴力+セックス)×(洗脳+支配)の因数分解や〜。

そんな空気の中、あの声のでかい刑務官が異常な存在感を放っていて好き。なんていうか、あいつだけ何かを「全うしてる」感じがすごくいい。

 

俺の好きな映画は『魔女の宅急便』と『2001年宇宙の旅』なんだけど、調べたら『時計じかけのオレンジ』の監督は『2001年宇宙の旅』と同じ人らしい。ホゲー。

あと後半に出てくるマッチョマンはダースベイダーの中の人なんだって。シュコー。

 

 

 

幸福の黄色いハンカチ(1977年)☆☆☆☆☆

 

安心する〜。倍賞千恵子の顔見ると安心する〜〜。渥美清も出てくるし、挙げ句の果てにはタコ社長まで出てきた。さすがに吉岡秀隆は出てこなかった。

あと桃井かおりが演技してるのをたぶん初めて見たわ。化粧品のCMのイメージしかなくて、まず映画に出てる人だってこと自体を知らなかった。ほんとにああいうもっちゃりした喋り方なんだ。

 

あれかな、こういうのをロードムービーっていうのかな。行く先々で何か起こる感じ。っつってもそこまで特別な出来事は起こらないし、大袈裟な表現もない。

なーんか見ててすげえ心地いい。『時計じかけのオレンジ』の次に見たせいかもしれない。ほとんどテレビドラマみたい。

あー、テレビドラマ版もあるのか。その主役が菅原文太なんだ。なるほどね。そういえば前にYouTubeで、出所して最初のビールを飲む演技の比較動画を見たことがあったわ。俺ビール飲まないから気持ちがわからんけど。

 

有名なハンカチのシーン、どんだけ大量のハンカチ掲げてんだよwと思ったけど、きっと倍賞千恵子のほうも黄色いハンカチにずっと思い入れがあって、見かける度になんか買っちゃったりとかしてたのかなぁ。

そんで高倉健も家の手前まで来てあんなにグズグズし始めるところを見ると、二人との出会いがなければやっぱり家には帰ってなかったかもしれない。そう考えるとより暖かい気持ちになれる。

そしてその若い二人の接吻でラストを迎えるのが、すごく爽やかな雰囲気でよかった。帽子捨てるのめっちゃいいよね。いい映画だった。

 

 

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年)☆☆☆☆☆

 

なにこれ。めっちゃつらい。めっちゃつらいじゃん。

これ観るのもう何回目かわからんが、今回が一番刺さったかもしれない。毎回そう思ってる気もする。結局一番心を動かされる作品って、観てる時に死にたくなる作品だからね。

 

シャアがコロニーでアムロと殴り合う時の、「ならば今すぐ愚民ども全てに叡智を授けてみせよ!」って台詞でなんかすげー泣いちゃった。一時停止して、泣く時間をとった。

シャア、もう本当に嫌になっちゃったんだな。裏アカで「しにたい」とかつぶやいてそうだもん。

 

そんでアムロとかいう、ちゃんとした正論ぶつけてくるヒーローに対しては本気で嫌気が差してくるよ。最後の方はもう自分がアムロに説教されてるみたいな気持ちで見てたもん。

心の中で「そうだよ!全部お前の言う通りだよ!でも無理なんだよ!」って逆ギレしてたもん。そう、世直しなんかしたいわけじゃないんだよ。ああ、誰もシャアをわかってやれない。

 

それでいて、(アムロ、私はあこぎなことをしている)からの「お前と違って、パイロットだけをやっている訳にはいかんのだ」ですよ。道化をやっている自分を憂いながらも、相手と対峙した時には弱みを見せられない。はぁ〜、大人は大変。

優秀な部下ギュネイは女の噂をベラベラ喋るし、クェスはそれを職場のみんながいる前で大声で言ってくるし、クェスとナナイの女の諍いは個々に方便を駆使して乗り切らなきゃならない。本当に大人は大変。

シャアこれそのうちハゲるだろ。

 

最後にアクシズ押し返すやつ、真っ向から押し返して減速させるよりも後ろから別の方向へ押して、地球から遠ざけたほうがいい説あるらしいね。減速させるとそれこそ重力に惹かれて落っこちるらしい。

まあでも押し返すほうがヒーロー感あるもんなー。シャアが落とす→アムロが逸らす→ニューガンダムは伊達じゃない!だとなんかグッとこない。

ブライトが「シャアの手伝いをしたのか……!?」って青ざめる、あのクライマックス絶望感がいいんだから。

 

はあ。シャアは何に対して「逆襲」していたのだろうか。考えちゃいますね。最後の最後に「自分の生まれの不幸」を呪ってなきゃいいけど。

君はこの先生きのこれるのか。

 

 

舟を編む(2013年)☆☆☆☆☆

 

「物語」っていいなあ。主人公に特別な才能とかがないのがとても良かった。

まあ、なんだろ、とても消費しやすい映画だった。宮崎あおいとあっさりうまくいっちゃうのも、主人公がおどおどしなくなっていくのも、なんか、ふーん、って感じ。そこを事細かに描かないのが映画のいいところなんだけれども。

 

ほんで結局一番仕事できるのはオダギリジョーだからね。結局あいつが全部回してるんだから。あいつなら電子マネーとかも早々に導入してそうだけどね。

 

 

帰ってきたヒトラー(2015年)☆☆☆☆☆

 

なんかヒトラーでかくないですかwww

テレビで喋る時に最初しばらく黙ってるのよかったなぁ。ヒトラーはああやって聴衆を自分の演説に引き込んだんだね。どっかで見たことある。

マイケルジャクソンも、コンサートで登場してじっと動かないままで惹きつけるみたいなのあった。カリスマ性ってのはすごいもんだ。俺なら黙ってたらどんどんドキドキしちゃうもん。

 

でもなんかあの"考えさせられる"終わり方はちょっと好みじゃなかったかなぁ。なにコメディの皮をかぶって問題提起してくれてんだよ最後にスンってなっちゃったよ。

10年前の映画らしいけど、今はもうトランプさんやら議会襲撃やらウクライナ戦争やらイスラエルやらブレグジットやら日本の長期政権による腐敗やら元総理銃撃事件やらを経ちゃってるからなんとも言えん。あのラストでは俺はもう背筋も伸びない。

 

あの後半の、震える手でメガネ外して「大っ嫌いだ!バーカ!」のシーンを丸パクりしてたのはめっちゃ笑った。こんどあの元ネタのほう観よっと。

 

 

敵(2025年)☆☆☆☆☆

 

白黒の映画にマックのパソコンとかATMでてきてうける。

最初はちゃんとご飯作って自律的かつ静謐な暮らしをしてて、なんだか羨ましい老後ってくらいなのに、後半だんだんカップ麺になったり洋服のまま寝てたりしてこわい。それが自然な感じで変化していってるのが尚更こわい。

すごく理性的に見えるし、隠居とはいえ社会人らしく振る舞ってるのに、エロい妄想と現実がごっちゃになったり、若い女にあっさり金をだまし取られたり。

これ70歳80歳とかの人は「あー、ちょっとわかるなーこの感じ」ってなるのかな。この感じがまだピンと来てない俺はまだまだ若いのかもしれない。

 

そういうの見せるなら、どうやって予防するかまで描いてほしいよなぁ。筒井康隆を読めばけっこうなボケ防止になるか。それはそうだな。

この原作も、なんか最後にしとしと雨が降ってたのをすごく覚えてる。

 

 

オッペンハイマー(2023年)

膨大な登場人物に加えて時系列もあっちこっち行ったり来たりして疲れてしまった。

どうにかついていこうと1時間くらい頑張ったけれど、どうしても楽しくならなかったので諦めました。

 

 

国宝(2025年)☆☆☆☆☆

 

2回目。まだまだ当然のように満席。客が年配の人たちばっかりだった。

屋上で踊るあのシーンの直前で席を立ってトイレに向かう人がいて、悪いけど「あー、この後が一番いいとこなのにwwww」って笑いそうになっちゃった。

 

いやーほんとすげえ映画だな。こんなのに感想なんかねえよ。いろんな要素が入り混じってて言葉にならない。ひとつだけ言えるのは、糖尿病こわい。

今回一番印象に残ったシーンは、いきなり代役で曽根崎心中やることになって、劇場で関係者の前で演じた時に、社長が「こりゃあ大したもんだ……」って感嘆してたらその後ろから付き人が「花井半二郎を継ぐことになるんですかね」みたいなこと言って、社長がめっちゃ怖い顔で睨みつけて黙らせるところ。

そういうことは軽々しく口にすべきじゃないんだな。でもわたしのアカウント名はいつ誰に継いでもらっても構いません。よろしくお願いします。

 

最後に鷺娘を踊るとこで、白い衣装から赤い衣装に早着替えして背中をトンって叩かれて飛び立つみたいなとこでぶわーって泣いちゃった。あそこ音響もすごいもんね。

あと映画の中の観客が拍手すると、俺もつられて拍手しちゃいそうになる。

 

 

「あなた、はてなブログが憎くて憎くて仕方ないんでしょう。でもそれでいいの。それでもやるの。

 それでも空欄に文字を打ち込み続けるのが、あたしたちブロガーなんでしょうよ。」

 

お題「忘れられない映画やドラマのセリフ」

 

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