母父トニービン

わたしはウルトラリラックス

拒否反応愛情の骸 たったったったっ

 さむい。もう無理だ。なんかみぞれみたいの降ってるし。みぞれっていうか、空からなんか降ってくること自体が久しぶりな気がする。

 あーさむい。俺は寒暖差アレルギーだから寒いとこからあったかいとこに入るとくしゃみ出るんだよ。だから俺はもう無理だ。あとは頼んだ。

 というかなんでいちいちくしゃみなんか出るのかね。べつにくしゃみしたってなんの解決にもならないじゃん。体から異物を追い出すための反応なのに、寒暖差で何回も続けてくしゃみ出るのおかしいだろ。俺はくしゃみで何を振り払おうとしてるんだよ。

 もしかして俺がおかしいのか?こんなことを考える俺の人格がおかしいのか、それともやっぱり俺の身体がおかしいのか、どっちなんだ。答えはただ一つ、「生きろ。」だ。雅な椀だな。

 

 

 ツヴァイク人類の星の時間』という本を読んでる。

 何の本なのかよく知らずに読み始めたけどめっちゃくちゃ面白い。こりゃなんだ、歴史短編集とでもいうのか。そもそもなんでこの本を読み始めたのかも覚えてない。まあなんでもいいよ。今おいしく食事をしてるんだから、なんでこの店に入ってメニューの中からこの料理を頼んだのかなんてもうどうでもいい。もぐもぐ。そう!俺は今もぐもぐしているんだ。もぐもぐぱくぱくしてるんだよーってことをここに書いている。それを受け取れ。

 俺はこういうのが読みたかったんだよ。なるほどなー。俺は情報が得たいわけじゃなくて「お話」が読みたかったのか。そらこんな無為な文章書いてるやつが情報を求めてるわけないよ。いやーそうかそうか。ツヴァイクねえ。なるほど。そういえば前に商店街の古本市でツヴァイクのマリーアントワネット買って面白かったけどなんかどっかで読まなくなっちゃったな。そのうち読も。ああ、全部もぐもぐしてやるよ。

 お前らこんな面白い本あるのになんで早く言わないの。俺が生まれる何十年も前からじゃんじゃん刷られてんのに。そういうとこだよ人類。語り継ぐべきものをちゃんと語り継げよ。金太郎とかああいうなんの意味もない昔話とか伝えなくていいんだよ。優先順位考えてくれよ頼むよ。

 いやー、でもよかったよ。ここんとこなかなか面白い本に当たらないなーと思ってたんだよ。競馬もハズレ続けてたら急に万馬券当たったりするもんな。試行回数は大事。もぐもぐしていけ。競馬はチャレンジすればするほど金が減っていくし、仮に一時的に増えたところでそこでやめるなんてできないんだけどな。お前らはいつも応援しているスポーツチームが優勝したタイミングでファンをやめられるのか?

 

 

 また立川流の落語に行ってきた。志の輔めっちゃくちゃよかった。

 『(新)八五郎出世』という噺で、殿様に奉公している妹が殿様の跡継ぎを産んだところから話が始まる。長屋の大家から八五郎が「殿様がお前に会いたいと言っているから行ってきなさい」と言われた八五郎が殿に謁見して、酒をご馳走になりながら「褒美をやる」「侍にしてやる」と言われて、酔っぱらって自分の価値観みたいなことをいろいろ語るシーンで涙がポロポロこぼれた。落語って泣くんだな。

 合間に笑いがありつついいシーンがずーっと続くから、どう良かったのかあんまり覚えてない。調べたら図書館に志の輔のその噺が収録されたCDが置いてあるらしいから今度借りてこよう。

 会場が原宿だったので、帰りに表参道のイルミネーションを眺めてきた。ああいうのあんまり綺麗だとは思わないんだけどね。いろんな店に目移りしないようにコンビニのチョコバナナチップスをもぐもぐしながら歩いた。あれうまいんだよなー。でも、せんびき屋だけは目がいった。一度も食べたことないけど。

 なんかほわーんとしたまま帰ってきたら、あれ?隣ん家の壁ってこんな色してたっけ?お向かいさんの車ってこんなナンバーだったっけ?ってなった。もぐもぐしすぎて視野変わっとるやないかい。

 

 最近落語や講談にハマって、まだ初めて聴く噺ばっかりだから面白いけど、そのうち知ってる噺ばっかりになっちゃった時にどうなるんだろ。演芸場の常連っぽい人とかが誰が何のネタやってるかメモ取ってるアレはどう楽しいのかね。

 知らない噺を聴いて頭の中で想像しながら理解してゆくのが楽しいわけで、ある程度イメージがついてる内容を改めて聴くのはまた別の楽しみ方になるわけじゃん。俺がそれを楽しめるのかどうか気になっている。ただそんなこと気にしても意味がないのでとりあえずもぐもぐを続ける。生きろ。

 来週は神田伯山を見にいくぞい。ちなみに「伯山」のイントネーションは「バカボン」ではなく、「コカイン」のそれです。

 

三大「本来のものとは違ったイントネーションで言われがちな固有名詞」

神田伯山

B'z

LUNA SEA