母父トニービン

明るいところで読んでね

カレンブラックヒルの話します

カレンブラックヒルが引退しました。

 

なんというか、いい馬だったよなー。

初年度にしてこれぞダイワメジャー産駒というような、軽快なスピードが前面に出ているタイプの馬だった。

 

この馬の存在を知ったのは2012年のニュージーランドトロフィーを勝った時。この勝利でデビューから3連勝、次のG1・NHKマイルカップの最有力馬となった。らしい。この時はまだよく知らなかった。

 

あれっ、秋山が乗ってるじゃん。どしたの、なに人気馬に乗ってんの。

しかもあのバンテージは平田厩舎?この組み合わせは・・・

 

ベッラレイアですよ。太字です。

この馬で走った2007年のオークスは強気に攻める競馬だった。最後ギリギリ差されて2着に負けるんだけど、それでも素晴らしい騎乗だったと今でも言える。もちろん勝ってたら最高だったんだけどさ。

負けたけど気持ちは良かったというか、美しかったね。てめえ何負けてんだよふざけんなよ、なんてことは微塵も思わなかった。

 

でもねぇ。

同期の武幸四郎や勝浦は何年も前に獲っているのに、通産の勝ち星が一番多い秋山にはG1タイトルがまだない。

そう多くチャンスもあるわけじゃないし、当時は本当にいつ勝てるんだろう?と思っていた。

 

 

NHKマイルCの当日はやっぱり1番人気。そりゃ秋山だから勝ってほしいとは思っているけれど、正直どうかなー、という思いが強かった。

中山1600mのニュージーランドトロフィーを勝つようなタイプの馬って、本番の東京1600mは合わないことが多いんだよね。それを超越するほど力が抜けてるとも思えない。

 

レースはうまいこと単騎で逃げられて、誰も競りかけてこない。おいおい、いいのかよ。1番人気だぞ。

4コーナーで迫られても手応えは良い。おいおい、こんなの理想的すぎるだろ。

直線半ばから突き放す。あららら、これ勝っちゃうよ。

 

というわけであっさり勝っちゃった。

 

「勝つ時は何もかもが上手くいく」というのはこういうことか。溜め逃げから最後は突き放す、お手本のような逃げ切り勝ちだった。

本当にあっさり勝ってしまったので拍子抜けというか、ついに秋山が念願のG1勝利だー!という感情の高ぶりはほとんどなかった。ゴール後しばらくしてじんわりと喜びを感じたとはいえ、翌年の柴田大知はえらい違いだ。

 

まぁ、なんというか、こういうクールなのも秋山らしかったのかな。本人はどうだったか知らんけどね。

後ろでシゲルスダチの落馬があって気が逸れたってのもあるのかもしれない。

 

NHKマイルCの時点で実力を疑っていた俺は次の毎日王冠を勝つのも意外に思ったし、天皇賞では「この馬は1円もいらない!」って豪語してた。それわざわざ豪語する必要あんのか、アホだな。

 

 

そんで翌年のフェブラリーSがまた印象的だったのよ。

当時、ここ使うとは面白い!買う!俺は買うぞ!可能性に金を賭けるぞ!と意気込んでいたら1番人気になっちゃったからさすがにやめた。そして15着に負けた。あぶねー。

まあ、ここで惨敗して調子崩したことでその後思うような結果が出なくなった、って振り返る人もいるだろうし、それが全くの的外れだとも思わない。

 

 

それ以降は応援しているというほどではなくても、おっ走ってんな、今日はいいとこ見せてくれるかな、ってな感じで毎回気にはなる馬だった。

大きいところを狙えるほどではなくても、重賞くらいいつ勝ってもおかしくないような雰囲気は常にあった。ダービー卿CTを勝った時は嬉しかったね。

かといって断トツ人気みたいなこともほとんどない。勝負しやすいんだか狙いづらいんだかよくわからないまま、結局この馬の馬券を買うことは一度もなかったなぁ。

 

NHKマイルCで一緒に走ってたジャスタウェイはなんか知らねーうちに大出世してるし、クラレントにも獲得賞金でいつの間にか抜かれてる。

それでも、ただの早熟G1馬で終わらずに、よく6歳暮れまで大きな怪我もせず走ったよ。

 
 

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写真はH.Kさん(ブログ『馬キチ』)。
 

カレンブラックヒル 22戦7勝 カレンブラックヒル|競走馬データ- netkeiba.com

 

 

存在感が薄いときはとことん薄いんだよねこの馬。

正直この間のマイルチャンピオンシップを走っていたことに気がつかなかった。

引退のニュースで「マイルチャンピオンシップを最後に引退」と書いてあったのを見て、あれっ、走ってたのか・・・と思うくらい。

 

重賞5勝もしたわりに、強烈な印象ってのはあんまりないんだよなぁ。

というのも、振り返って気付いたんだけどこの馬2~3着がないのね。勝つ時はさらりと勝ち、負ける時は粘ることなく画面の外へ。

惜しい!もうちょっとだったのに!ってシーンがない。なーんかサラッとしてるあたりはさすが、やっぱり秋山が似合う。

 

まぁ大好きな馬とまではいかなかったけれど、なんというか、いい馬だったよ。ほんとに。

 

 

 

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