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母父トニービン

明るいところで読んでね

んん

 雨の休日に買い物がてらぶらぶらしていたら古本屋があった。
 この店ずーっと昔からここにあるな。珍しく店内から引力を感じたので傘を畳んで入る。しかし本の探し方がわからん。そもそも何も探してないのに何を探せってんだ。
 何か目的のものを探して店に入るなら簡単だが、何かないものかと探すのは本当に骨が折れる。何故入ったのか。入ってしまった以上、すぐに出るわけにもいかない。
 他の客がいない本棚の前に立ち、外国人作家のところ――作者名順に並んでない!――を軽く調べていたら聞き覚えのあるタイトルが目に入った。作者名もなんとなく見覚えがある。
 手に取ってパラパラとめくり、ひとまず買うものが見つかったことへの安堵を感じてまた本棚を少し眺めるが、ノルマ以上の仕事をする意欲が湧かない。レジというほどレジでもない場所に移動してから客としての義務を果たす。
 
 というわけで古本屋の引力によって買わされた『星の王子さま』をその日の夜に読んだ。すごくいい本だと思うんだけど、なーんか説教臭く思えてしまった。
 ここんとこずっと雨が続いてたからネガティブになってんだろうな。雨、雨、権藤、雨、だもん。今スマホで書いてて予測変換で「ネガティヴ」って出てきたことにすらむかついてるもん。
 
 「飼い慣らす」っていう重要そうな言葉があったけど、翻訳された通りにそのまま受け取ればいいのかその言葉の意味合いのどの辺を掬い取ればいのか難しかった。言葉を翻訳するのはすごく難しいんだろうけど翻訳された本を読むこっち側はこっち側でまた難しい。意図があんのかないのかわかんねえんだもん。
 フランス語を学ぶとより面白くなったりするのかな。語順で受け取り方が変わることってあると思うんだけど、フランス語の語法を知ればそのテンションに近づけそうな気がする。
 俺ちゃんと英語わかんないけど、英語の雰囲気をなんとなく掴むだけでも日本語に翻訳される前の文章の雰囲気へ少しは近づいてるんじゃないかという気がしてる。言語による思考の流れってあるよな絶対。
 
 ところで耳が聞こえない人ってコミュニケーションは文字が中心になるだろうから思考の流れとかも文章的というか文語体寄りになってったりするのかなぁ。
 ベートーベンも晩年は耳が聞こえなかったらしいからなんていうか楽譜的な曲の作り方になったりしたのかな。聴き比べたところでそんなのわかるかどうかしらんけど。
 
 
 俺はその頃のカープをしっかりと見てたわけじゃないけど、廣瀬が引退会見で15打席連続出塁記録について触れてた。
「あの16打席目の時にはもう自分が少し嫌がっていて、こういう雰囲気は自分らしくないと感じていた。あの時は初球から打ってファーストフライになってしまった。今思えばそういうところが自分の甘さだったかもしれない。もっと何が何でも記録を伸ばしてやる、という執着を持てていればまたその後も違ったかもしれない」
 というようなことを言っていて、それを聞いて何を思ったか忘れたけどとにかく廣瀬はそういうことを言っていた。
 後悔という感じではなさそうに見えた。あともう一歩だけ頑張れていれば何か変わってたのかな・・・というのは誰にでもある思い出だろう。いや、あの時の俺にそれ以上は無理だったよ、と割り切ろうとすればそう難しいこともないんだろうけれど、あの時なぁ・・・うん・・・、という思い出があるのもそんなに悪いことじゃないのかもしれない。
 
 倉は雨の中ヘッドスライディングして楽しそうだった。録画しといてよかった。野球中継録画したのなんてプロ入り後のマー君vs祐ちゃん以来2度目だわ。

 

マエケンも優勝したのか。

 

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