母父トニービン

明るいところで読んでね

おへそがちらり

 なんとかボンバーズの歌う『おどるポンポコリン』を耳にした。めちゃくちゃいい歌詞だな。震えたわ。

 あの音楽に乗ってるのをずっと聴いてたからとんちんかんでひたすらに無防備で楽しげな歌詞みたいに思ってたけど、ハチャメチャなのにすげえきちんと調整が効いてるな。『おへそがちらり』とか『ブタのプータロー』とか。短歌で喩えると五七五七までめちゃくちゃに感じられるのに、最後の七で画竜点睛しちゃって竜に命が宿る感じ。

 なんだろ、あのー、あれに近いわ。「レベルを上げて物理で殴る」。人生の攻略法のような作詞だ。あー待って。わかった。一言で表せるの見つけたわ。「つよい」。「強い」じゃなくて「つよい」。

 

 作詞は誰なんだろうと思って調べたらなんとさくらももこで、「す、素晴らしい……!」ってなった。さすがだ。さすがすぎて、「さすが」しか思わないもん。「なるほど、女性ならではの視点から発した着想がベースとなって……」とか何にも思わない。さすが。

 作品読んだことないけどマジで尊敬するわ。キオスクだかキヨスクだかわかんなくなって今だに困ってるけどそれも許せる。いや『もものかんづめ』くらいは読んだことあるのかなぁ。記憶にはない。

 あんなアンパンマンみたいに空虚で自分本位の正義感を押し付けてくるような歌詞とは全く違うもんね。『そ・う・だ』じゃねんだよ。そうだってのは引退レースの有馬記念オルフェーヴルが一気に先頭に立った時のような、「そうだ!そうだよ!お前が一番強いんだよ!行け!行けぇ!」って拳を振り上げて泣きながら叫ぶ時にだけ使うんだよ。

 やっべ何かを持ち上げるために別の何かを貶めちゃった。あれだよ狙って炎上することで記事を拡散させようとするタイプの人のやつだよこれ。あのー『勇気りんりん』好きだよ俺。あのイントロが聞こえてくると心がとても安らぐ。

 

 俺ももこちゃん全然見ないからあの歌詞の良さに気づけなかった。ももこちゃん?なにこちゃんだっけ。まるこちゃんか。ちびまる子ちゃんね。ボーッと生きてっからなんだかわかんねえわ。

 あれ?じゃあ主人公のフルネームはさくらまる子なの?姉ちゃんがさくらももこなのかな。なんでもいいわどうせ観ねえし。そうそうあのアニメはあの姉ちゃんのテンションが嫌なんだよ。あんなに明るいオープニング曲の後にあんなしかめ面した姉ちゃん見せられて誰が喜ぶんだよ。

 あれ?違うわオープニングじゃなくてエンディング曲だっけ。あれ?やっぱ観てねえから何にもわかんないわ。いやでも最初に観てた時のエンディングは西郷隆盛だった気がする。違うあの人名前なんだっけ。サウナで憂鬱など吹き飛ばして元気出す人。まあいいや。

 俺アンパンマンちびまる子ちゃんも観ねえで何観てたんだろ。ドラえもんチンプイは観てた。クレヨンしんちゃん世代ではない。エスパー魔美はまだ子供すぎて話がわからんかった。あとドラゴンボールムーミン観てたな。キテレツもなんかポップさがなくて暗いからそんなには観なかった。だからコロッケの作り方もわからん。そんなの常識?たったたらりら。

 

 YouTubeももクロバージョンの『おどるポンポコリン』聴いたらなぜか自動で次の動画に飛んで、『イッツ・ア・スモール・ワールド』をAKBが歌い始めた。俺あれ聴くと絶対泣いちゃうんだよ。あの曲の良さがわからないやつはもう何をやらせてもダメだよほんとに。アンパンマン聴いて満足してろ。

 そんでAKBの次はマルマルモリモリの動画に飛んだからパソコン捨てた。