母父トニービン

明るいところで読んでね

I'm gone, I'm dead

ツールドフランスを観るようになってちょうど10年なんですけど、夜の11時から始まる最終日のレースをリアルタイムで観るのがいいのか翌日に録画で観るのがいいのか、一向に答えが出ません。

答えが出ないままとりあえず録画しながら見てたら30分でうとうとしちゃった。もうさっさと諦めて寝た。

翌日に録画で見るのって、やっぱりちょっとだけ雰囲気が不足するんだよなぁ。

 

ツールはこの3週間って長さがなんともいいよねー。習慣になってきた頃に終わりが見えてくる感じ。ゴールが近づいてきてようやく、選手がゴールへ向かって走っていることに気づく。

シャンゼリゼラスト1周の鐘が鳴る時の感覚って、文化祭の片づけしてる時に近い感じあるよなぁ。いや運動会の最後のラジオ体操かな。少なくとも競馬の最終レースとは全く違う。

 

1週目からバチバチに競ってたヴィンゲゴーとポガチャルが2週目に入って、10秒縮めた!次の日は1秒離した!今日は同タイムだ!今日も同タイム!とか繰り返してたのに、3周目のタイムトライアルで一気に1分30秒の差がついて、次の日にさらに6分広がって、完全に決着した。

ポガチャルが止まって、すかさずヴィンゲゴーとアシストのクスが仕掛けて、どんどんどんどん差が広がっていって、とても取り返せない大きな差になって、決着した。決着してゆく様を眺めていた。

すごいな。この「決着がつく」という現象。なんだろうこれ。おそろしいわ。ロードレースは勝負所以外の動きは少ないけど、一旦動き出したらもうどこまでも止まらない、みたいな感じがほんとおそろしい。

 

去年負けたポガチャルが「負けたことがある、というのがいつか大きな財産になる」「来年は強くなる」とか言われてたけど、それ以上に今年はヴィンゲゴーが強かった。堂々の連覇だった。

かつてログリッチをタイムトライアルでコテンパンにして優勝したポガチャルを、今度はヴィンゲゴーがタイムトライアルでコテンパンにしちゃったもんね。あれはヴィンゲゴー人生最高の走りとして語り継がれるんでしょうね。2週目にポガチャルを叩きにいかなかったのは、やぱり自信があったからなんだろうか。

ほんで永遠の自転車少年ポガチャルもすごかったわ。総合で敗れても20ステージで勝つし。シャンゼリゼでも飛び出したり引いたりして楽しませてくれてなんかもうすごかった。素敵な選手だわほんと。

勝ったほうも負けたほうも天晴れだわ。

 

 

10年見ると慣れや油断もあるしちょっとした飽きが来る部分もあるけど、終わってみればただただ心地良い。気持ちの良い時間を過ごせた。

過去10年間で、今年のツールが何番目に面白かったのかなんてもうわからんよね。ありがとうツールドフランス

 

www.youtube.com

 

 

カープは5連勝でオールスターに入って、なんやねん勢いが削がれるやないかいと思ってたけど「贔屓のチームが5連勝中」の状態のまま数日過ごせることに気づいた。これもなかなか悪くないな……と思って過ごしてたらさらに連勝してなんとなんと10連勝で首位ですよ。

やっぱり秋山の存在が本当にでかいよな。なんかカープってヒーローインタビューの雰囲気が割とふわっとしてる気がするんだけど、秋山は受け答えがすごくしっかりしてる。まあ他球団のヒーローインタビューなんてもうずいぶん長いこと見てないけどね。

カープにとって、外から入ってくる主力級の選手は本当に貴重な存在だ。思えば巨人から長野が入ってきた時に空いてた背番号5と9を勧められて、「9番はそのうち(成長した)野間が着ける番号だと思います」みたいなことを言って5番を選んで、あーなるほど新天地では最初にこういうことを言ってみんなの好感度を上げるんだなぁ~~って勉強になったもんだった。

あと長野は銀座のクラブでめちゃくちゃ金を使って遊ぶ人だったらしくて、広島に移籍するってなった時に銀座界隈が相当揺れたらしい。やはり今シーズンはその数年間を取り戻すような遊び方をしているのだろうか。そして野間はいつ一人前になるのだろうか。関心を持って注視してゆきたい。