母父トニービン

明るいところで読んでね

人生どうでも星野伸之

 俺が胃もたれだと思ってたのは胃もたれではなかったらしい。なんだよせっかく初めて胃もたれしたと思ったのに。俺の胃もたれを返せよ。……わかってるんだよ。本当は、もう、"駄目"なんだろ。自分の身体のことは自分が一番わかってるんだ!じゃあ胃もたれってなんなの。いい歳して胃もたれも知らないまま、俺はこれからも生きてゆくんだな。すきお、父さんは恥ずかしいぞ。どうせ恥ずかしい人生だしなっつってさっき夜の9時半にソースカツ丼食べたけどなんかべつに平気だわ。やるじゃん、胃。

 なんかビンタしたやつとされたやつどっちが悪いかっつって学級会みたいになってるじゃん。じゃあ山崎邦正蝶野正洋はどっちが悪かったんだよ。喧嘩両成敗か?いやあれこそ喧嘩じゃなくてシンプルにただの暴力か。じゃあ高山とドンフライは?ああいうのを痛み分けっていうのかな。なんかあのアカデミー賞の授賞式も、毎年ひどいジョークを言うのが慣例になってるみたいな話があってよくわからん。メジャーリーグの新人がシーズンオフに仮装させられるアレと同じで我々には全く意味がわからん。我々って主語が大きいかな。そんなことより日本のみんなで木下ほうかをぶん殴ってスカッとしようぜ!

 

 元プロ野球選手達のいろんなYouTube星野伸之を見て、うわ〜、人生だな〜ってめっちゃ感じる。旭川の田舎の高校でカーブを覚えて、球は遅いし体も細いけど高卒でまだまだ伸び代があるだろうと思われてるうちにプロ入りして、たまたま他に投げる人がいなかったから先発になった2軍の試合で完封して、1軍に呼ばれたら割と早いうちに結果が出て、結果が出れば球は遅いまま体も細いままで誰にも文句言われずにプロで170勝とか完全に人生だろ。もしこれがたまたまチャンスが来ないとか、チャンスが来てもものにできないとか、一度結果出たけどその次が駄目だったもか、どこかで何かひとつ躓いてたら、コーチから「もっと鍛えて体を大きくしろ」とか「球速を上げろ」とか「変化球を増やせ」とか指導されて、星野の良さがどんどん削がれていって芽が出ないまま「あーこれ向いてねえわ」ってさっさと引退してるかもしれないんだから。人生だわ。っていうか野球に限らず、本当なら星野になれたプロスポーツ選手って大勢いたんだよなぁきっと。あ〜人生人生。ガルマ・ザビだって、友達に「あっはっはっは」って笑われながら特攻して散るような人生じゃなくたってよかったはずなのにさ。はーあ。横浜〜阪神と開幕6連勝したのにその次の中日で3連敗して、もうプロ野球を見るのが怖くなっちゃったよ。なんだよあのナゴヤドームとかいう空間。野球は表でやれっつうの。「勝つ試合は豪快に勝ち、負ける時はわずかに負ける」なんてバクチ打ちならめちゃくちゃ優秀だけど、プロ野球チームとしては貧弱だよなぁ。でもさっきソースカツ丼食べながら結果調べたら、今日は九里で巨人に勝ったらしい。べつにオチとかはない。普通に嬉しい。